公演を終えて

第三回公演「心のかけら買います」が幕を下ろして2週間が経ちました。

劇場からもお客様の方からも感染報告もなく、これで本当の意味で今回の公演も終演できました。

コロナ禍にもかかわらず、劇場まで脚を運んで頂いた方、そして共にこの舞台を創り上げてくれたスタッフ関係者の方、役者のメンバーや、陰から支えてくださった方、応援してくださっている皆みな様、本当に有り難うございました。

お陰様でとても良い舞台になりましたし、今の時代にとても意味のある作品になったと想います。

重ねて御礼申し上げます。

本当に有り難うございました!

「この舞台をやるにあたって」

現在、全世界を席巻しているコロナ禍の中での企画、そして公演、いろんな団体が躊躇したり、中止になったり、延期になったりするなか、果たして自分達は出来るのか? そもそもこの時期やることが本当に正しいのか? 演劇は不要不急だとの声が一部あるなかで、常に不安と向き合いながら、まず自分自身の心に問いかけ必死に立ち上がりました。

そしてこの想いを形にすべく、先ずはその情熱を劇団員に伝え説得するところからのスタートでした。

とても大変でした、気を使いました、心を削りました。

そうやって何とかこの小さな団体『まるまるPソファ』が大きな一歩を踏み出し、第三回公演にむかって立ち上がりました😂

この情熱は周りに伝わり、今回のメンバーに集まってもらえました。

苦しさの中に喜びや、時に勇気も貰いました。

こうやって少しずつ形になって行くのを目の当たりにすると、いま自分の心のかけらを買って貰っているんだと実感しました。

↓ 顔合わせ集合写真

「今回の作品について」

演目も当然悩みました。

混沌たる世の中、今こそ人の心に喜びや希望は必要だと思う反面、この時期劇場まで脚を運んでまでも、観て貰う演劇を創れるかなど、葛藤を抱えながらの執筆でした。正解は誰にも分からず不安でしたし、孤独と向き合う時間は避けて通れない日々でした。

それでも自分を信じて書きました✒️

それが今回の作品「心のかけら買います」です!

テーマは、お金と心。

誰もが避けて通れないものじゃないのかと…。

経済を優先する現代、人間は分かっていても無意識にお金に心を振り回されるもの…。

コロナ禍でそんな事を改めて目の当たりにした人も少なくないのでは…。

綺麗事に聞こえるかもしれないけど、豊かな社会とは経済的な事ばかりではなく、人の心そのものにある、自分はそう信じたいと願いながらこの戯曲を書き上げました。


■日本劇作家協会:戯曲デジタルアーカイブ

 以下の2作品はこちらで無料で読めます👀

 https://playtextdigitalarchive.com/

「物語について少しだけ」

主人公は、真と書いて(マコト)と読みます。

大筋はマコトがココロを取り戻す話し、要するに真心のお話しです。

とは言えマコト以外の登場人物にもフォーカスが当たり、それぞれの心を照らしています。

我々は先進国で暮らしていて、1人に1台、何万円もする端末を手にしながら、物も食べ物も溢れ、豊かな現代にもかかわらず、生きづらさを感じ、時に不便な自然に心を魅せられたり、時には自ら絶命する者がいたりと、なかなか世知辛い世の中で生きています。

そんな中、今回の登場人物「ギターの男」は観る人によっては悪魔に見えたり、天使に見えたりします。

もちろん見方は自由だとおもいます。

この作品をどう捉えるかは第三者に委ねるシーンが所々にあります。

それは観た本人が、実生活の中から培った人生観で、見え方が変わればいいと思っています。

なのでこの作品を最初に観た感覚と、時を経て観た感想はきっと変わるんだろうと思っています。

果たしてギターの男は何だったんでしょうか…。

「最後に」

今回で、まるまるPソファ、は三作品をやらせてもらいました。

第一回「上手に伝えられなくて」

第二回「喜劇 暗がりの代筆屋」

第三回「心のかけら買います」

この三作品は、どれも団体にとっても自分にとっても掛け替えのない心の作品です。

この【心の三部作】がより多くの人の心に沁み、記憶に残れば幸いです。

どれも再演する日が来るのを望みながら、その時まで静かに幕を下ろします。

心の三部作・完結編

【心のかけら買います】

胸を張って、心より、有り難うございました❕

〇〇Pソファ

主宰:藤田久雄 住永侑太 吉沢たかし 渕山将文 福地恭子

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